とある虫屋さんのお宅にお邪魔させていただいた.全国的にも有名な方である.
まず目に入ったのは年季の入った展翅版.
学生時代に購入されたものらしく,30年は使用しているという.
無数の針の跡がコレまで展翅されたチョウ類がどれくらいいるのか想像つくようでつかない.
その横にさりげなくあるのが,まち針の山.スゴイ量だ.
これにも驚いたが,虫自体に刺す昆虫針にも驚いた.
私の場合は針の大きさ別に容器に入れてあり,シジミチョウは1号や2号を,ナガサキアゲハは5号とか区別しているが,この針入れは号数が混ざって入っている.何故かと伺うと,針を持った瞬間に号数が分かるという.というよりもこのチョウにはこのぐらいの大きさの針がイイかなと,手探り感覚で選んでいるらしい.長年針を持っていると瞬時に針の太さが分かる術を得ておられるようだ.スバラシイ.さらに膨大な標本数.ドイツ箱が400箱以上あるという.これこそ本物の虫屋だと帰路で何度も思い出していた.