桜並木をなにげに歩いていたら,若葉にぽつんと何かが付いていた。
虫らしい姿に,テントウムシ類かとおもいきや,
ムネアカアワフキ Hindoloides bipunctatus (Haupt, 1923) だった。
2005年に出版した昆虫の図鑑-採集と標本の作り方-には掲載していない種である。
早速採集し,次回改訂版へ向けての標本となって貰った。
その廻りを良く見てみると,アンモナイトのような貝みたいな物が。
実は,これが,ムネアカアワフキの幼虫の巣である。
普通のアワフキムシの幼虫の巣は,ツバのようなアワを植物の茎に付けているが,
本種を含むトゲアワフキムシ科の幼虫は石灰質の巣を作るらしい。
公園などのサクラ,ウメ,モモなどにも付いているそうだ。