春先にしかお目にかかれない奄美大島特産種.鹿児島県レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類,環境省では情報不足としてカテゴリーされている.私の少ない経験から,春の調査では林縁部などの適度に湿り気のある場所でよく見かけている.今回は草むらを網でなぎ払うようにするスウィーピングをしていたら若干数捕獲できた.飛翔は非常に弱々しく,手でも捕獲できるほどである.画像のように毒瓶にしている容器の上に止まり撮影できるほど温和しい.翅は透明で透けて見える.雄の腹部先端はサソリの様で,捕まえるとこれで威嚇する.頭部も馬面で愛嬌がある.先日徳之島の知人もブログに紹介していたが,徳之島産のシリアゲムシはトクノシマシリアゲという別種になったようである.見た目はほとんど同じなのだが別種になっているのなら,徳之島に採りに行きたいものである.